究極の禁断座席─トーマス・バズビーの呪いと恐怖を呼び覚ます死の椅子、その真実とは

一七七二年、イギリス、ノース・ヨークシャーの小さな町。そこには「バズビーズ」という名の酒場があり、その名前はそのオーナーであるトーマス・バズビーから来ていました。バズビーは気の荒い男で、特に彼の愛する椅子に誰かが座るといつも怒り狂っていました。

ある日、彼の義理の父であるダニエル・アウティが彼の酒場を訪れました。アウティはバズビーの妻と共に家具製作のビジネスを経営しており、バズビーの椅子も彼が製作したものでした。その日、アウティとバズビーはビジネスについて口論になり、アウティは憤慨してバズビーの愛する椅子に座りました。

「立て。これはお前の座る椅子ではない」とバズビーは叫びました。しかし、アウティは座ったままで、バズビーを侮辱しました。バズビーの怒りは頂点に達し、彼はアウティを殴り、結果として彼を殺してしまいました。

バズビーはやがて逮捕され、絞首刑にされました。しかし、その最後の言葉は、彼の愛する椅子を巡る警告でした。「誰もが私の椅子に座る者は、必ず死ぬだろう。これは、私の呪いだ!」

バズビーが絞首刑にされてから年月が流れ、その言葉は次第に忘れ去られていきました。しかし、バズビーの酒場と、彼の愛した椅子はその後も存在し続け、新しいオーナーに引き継がれました。

そして、次々と奇妙な出来事が起こり始めました。バズビーの椅子に座った人々が、次々と不慮の事故で命を落とすようになったのです。一人の建設労働者が椅子に座った後、同僚との口論がエスカレートし、その場で命を落としました。また、別の男が椅子に座った後、彼は道を渡っている最中にトラックにはねられました。

それだけでなく、第二次世界大戦中、空軍のパイロットたちが椅子に座ったと言われている。しかし、彼らは皆、任務に出たまま戻らぬ者となったのです。これらの出来事は都市伝説として広まり、バズビーの椅子は「死の椅子」とも呼ばれるようになりました。

そしてついには、1967年、二人の航空力学者が椅子に座った後、自動車事故で命を落としました。その後、酒場のオーナーはついに決断しました。彼は椅子を地元の博物館に寄贈し、呪われた椅子の連鎖を断つことを決めたのです。

バズビーズチェアはついに地元の博物館へと移され、その場所は一般の人々からは手の届かない高さに掲示されました。その結果、誰もがチェアに座ることはできず、バズビーの呪いから逃れることができるはずでした。

しかし、呪われた椅子の伝説は終わらなかった。もはや誰も座ることはないにも関わらず、椅子に関わる不気味な出来事が起こり続けました。博物館の清掃員の一人が椅子の近くで掃除をしていたところ、突然足を滑らせて転倒し、深刻な怪我を負いました。また、椅子を掲示するための棚が突如として崩れ落ち、その下にいた博物館スタッフが負傷したという報告もありました。

このような出来事が続き、バズビーズチェアは今でも「呪われた椅子」として語り継がれています。その椅子に座ることができない現在でも、バズビーの呪いは健在のようです。そして、彼の最後の言葉、その呪いの警告は、今もなお人々の心に深く刻まれているのです。「誰もが私の椅子に座る者は、必ず死ぬだろう。これは、私の呪いだ!」


投稿日

カテゴリー:

投稿者:

タグ:

  • 禁断の電話番号と青春の心霊体験。恐怖の淵からの覚醒と真実の追求の壮絶な記録

    秋田県の小さな町に住む高校生、健太は、友人のゆりから珍しい電話番号を教えてもらった。それは「0123-456-789」という一見、普通の番号だった。しかし、その番号には特別な都市伝説が結びついていた。福岡県の心霊スポット「犬鳴トンネル」の公衆電話に直接つながるという恐ろしい話だった。そして、つながってしまった者は必ず死ぬという話まで。健太はゆりからその話を聞いた時、初めて都市伝説の存在を知った。


  • 紫の蝶の神秘─古代神社の秘密と都市伝説が紡ぎだす恐怖と美しさの試練

    雨が窓ガラスを叩き、雷が空を引き裂いていたあの夜、松尾は薄暗い部屋で何気なく手に取った古い本に目を通していた。その本は「幻の紫の蝶」と題された、古風な表紙の一冊だった。本の中には、かつてこの街に実在したとされる、美しくも神秘的な紫の蝶に関する記述がびっしりと詰まっていた。


  • 消えた乗客の謎─雨の夜に現れ消えた女性とタクシー運転手の不思議な遭遇

    都市の深夜、雨の音だけが交差点を埋め尽くす。街灯の灯りが路面に反射し、車のフロントガラスを横切る雨粒がキラキラと光っていた。そこに一台のタクシーが静止していた。 運転手は眠そうな目をこすりながら、不毛な夜を過ごすためのアイドルのラジオトークを聞いていた。突然、彼の目に映ったのは、雨に濡れた女性の姿だった。彼女は絶望的な表情で手を挙げ、タクシーを止めていた。


コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です